独立診断士が増えない理由
『独立診断士は多すぎる。』という見方
個人的には独立診断士が不足していると思っていますし、このままではまずいと思っています。
ちょっと今日はひねくれた見方ですが、「独立診断士は多すぎる」という目線で立ってみるとどうなるか考えてみたいと思います。
独立診断士にとっては独立診断士は増えない方がいい
独立診断士にとっては新たな独立診断士は競合になる可能性が高いわけですので、増えない方がいいわけです。今あるパイを確保する方が大事なわけですから。診断士の知名度が向上することで、市場が大きくなり、パイが増えれば自分の取り分が増えるわけです。
特に顕著なのは行政機関や商工会議所の相談員などの窓口支援です。予算規模が決められていますし、独立診断士が増えれば増えるだけ競争になります。有名な支援機関だと数十倍の応募があると聞いたりします。
独立支援セミナーだって、「能力高い人が独立すると自分の仕事を取られるかもしれない」となれば、役立つことや本当のことを教えてくれない可能性だってあります。
うがった見方をすれば、ひよこ食いの本音は「独立しないで、ずっとお金を払って勉強しておいてほしい。」というところにあると思います。
他の士業については、顕著に同業が減ってくれたらいいと思っていますし、診断士でもそういう人がたくさんいると思われます。
そもそも独立診断士を育てる仕組みはないのでは?
独立診断士に必要な能力というのはそもそも難しいですが、本当に診断協会に存在してるのかというのも気になります。
診断協会の米田会長については正直存じ上げませんが、ほとんどわからないのも気になっています。三和印刷社長やIBM出身というのはなんとかWEBでも出てきたのですが、プロフィールが出てきません。プロコンならもうちょっと名前が出てきてもよさそうな気がしますが、ほとんど出てこないので・・・
興味が出たので診断協会の理事全員のプロフィールを確認してみます。
令和2年診断協会理事のプロフィール
診断協会HPにあった理事のプロフィールを追いかけてみました。(敬称略)
プロコンと記載しているのはプロコン主体でされてそうな方につけています。
https://www.j-smeca.jp/attach/koueki/yakuinmeibo.pdf
●会長
- 米田 英二:診断協会会長 IBM出身
●副会長
- 石川 君雄:愛知県協会会長 トヨタ出身
- 松枝 憲司:東京都協会(中央支部) ITコンサル?
●専務理事
- 野口 正:経済産業省出身
●理事
- 足立修司:島根県協会会長 プロコン
- 井上真伯:神奈川県協会代表理事 金融出身 プロコン
- 今井和夫:千葉県協会会長
- 梅山香里:福岡県協会会長 金融出身 プロコン
- 江川雅典:広島県協会代表理事 後継者 プロコン
- 北口祐規子:大阪府協会理事長 IT出身
- 佐瀬道則:秋田県協会会長 金融出身 プロコン
- 高澤彰:埼玉県協会会長 産機商社出身 プロコン
- 中村達也:和歌山県協会会長 金融出身 プロコン
- 仲山親雄:栃木県協会会長
- 西里喜明:沖縄県協会会長 コンサル出身 プロコン
- 疋田眞也:三重県協会会長?
- 福島久:群馬県協会会長
- 山崎記敬:北海道協会会長 行政出身
- 山下益明:香川県協会会長 化粧品メーカー出身 プロコン 社労士
- 山脇康彦:京都府協会会長 アパレル出身 プロコン
●監事
- 蝦名武:青森県協会会長 税理士
- 落合和雄:東京協会(三多摩) 税理士 プロコン?
とりあえず、全員の情報を探しましたが、わからない人も結構います。
プロフィールも出てこない人がいるのは正直、衝撃を受けました。
プロコン育成に必要な機能は?
診断協会が主体となって実施しているプロコン塾は沢山あります。埼玉県や兵庫県のものは有名です。プロコン塾を卒業すれば、独立診断士として一度スタートさせることはできるかもしれません。
けれども、本当にプロコンになるには数年かかると思いますし、細かいフォローができるのかというのが一番の問題だと思います。1年~2年間のかばん持ちが一番いいんではないかと思ったりもします。
私もプロコンとなって8年目ですけど、本当にこれでいいのかというのは悩みながらやっていますし、問題点を指摘してもらえるならどれだけありがたいかと思ったりします。
独立をして、数年経ってからもプロコンを中長期で育成していく仕組みが本来はいいように思いますが、研究会ではなかなか難しいだろうと思うところもあります。
そもそも、各県会長のプロフィールがWEBで出てこないという時点で、変化に対応できていないし、新しい人が出てこない方が楽だと思う人も多いんだろうなとも思いました。
別に診断協会にはお世話になっていますし、ディスりたいわけでもないです。理事の方々はお忙しい中、診断士の社会的地位向上のために尽くしてくださっているのは十分理解しています。
それでも本当にプロコンを育てられる下地が今の診断協会にあるんだろうか、変えていく必要があるんではないかというところは本日の感想だったりします。
この記事を書いた理由
プロコン育成の話題が少し話に上がったので。
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